デッドファイナンス×エクイティファイナンスの「ハイブリッド資金調達」と「コロナ借換保証」で財務基盤を強化

2023年3月23日に配信しましたプレスリリース「デッドファイナンス×エクイティファイナンス 公認会計士の合流により「ハイブリッド資金調達」サービスを強化」のとおり、弊グループに2023年1月より公認会計士が参画し、財務経営、資本政策、資金調達、M&A、財務デューデリジェンス、内部統制、IPO(上場)、ストックオプション制度導入、事業再生などの各経営支援サービスを強化致しました。本稿では、各種サービスの中から「ハイブリッド資金調達」について解説致します。

民間「ゼロゼロ融資」の返済負担を減らす「コロナ借換保証」

2023年1月10日から、「コロナ借換保証」が開始されています。新型コロナウイルス感染症の影響で悪化した中小企業や小規模事業者を対象に、2020年から行われてきた民間の「ゼロゼロ融資」の返済が2023年7月から本格化していくことを受け、その融資の返済負担を減らすための借換措置です。

 

中小企業庁のホームページによると、以下のように説明されています。

 

コロナの影響の長期化や物価高など、多くの中小企業が引き続き厳しい状況にある中、積み上がった債務の返済負担への対応はもちろん、事業再構築などの前向きな取組の促進など、個々の事業者の実態を踏まえた支援が重要です。

 

そのため、今後、コロナ融資の借換え保証制度を創設することで、返済負担軽減のみならず、新たな資金需要にも対応します。

 

そこで、一定の要件を満たした中小企業者が、金融機関との対話を通じて「経営行動計画書」を作成したうえで、金融機関による継続的な伴走支援を受けることを条件に、借入時の信用保証料を大幅に引き下げるコロナ借換保証を1月10日より開始いたします。

 

出典:コロナ借換保証について|中小企業庁

 

「ゼロゼロ融資」とは、新型コロナウイルス感染症の影響で業績が悪化した中小企業・小規模事業者を対象に利子補給を行い、実質、無利子・無利息で融資を行う制度のことです。ゼロゼロ融資は、政府系金融機関(実施期間:2020年3月~22年9月)と民間金融機関(実施期間:2020年5月~21年3月)でそれぞれ実施されました。今後、民間のゼロゼロ融資の返済開始時期は2023年7月~2024年4月に集中すると見込まれています。

 

しかしながら、返済が始まると資金繰りに行き詰まる企業も多いことが予想されています。

 

デッドファイナンス×エクイティファイナンス「ハイブリッド資金調達」を強化

 

このような社会背景を受け、私たちは「ハイブリッド資金調達」と名付けた、新たな資金調達支援サービスを展開してまいりました。

 

「ハイブリッド資金調達」は、

 

政府系金融機関×民間金融機関

民間金融機関×民間金融機関

民間金融機関×制度融資

 

といったデッドファイナンス同士のハイブリッド(併願)の他に、

 

デッドファイナンス×エクイティファイナンス

 

といった、間接金融と直接金融のハイブリッドによる資金調達を実現致します。お客様のニーズや経営状況に応じて、ベストな組み合わせをご提案してまいります。

 

そして、この「ハイブリッド資金調達」による経営支援をさらに強化すべく、2023年1月より公認会計士が弊グループへ参画致しました。合流した会計士は、これまでM&Aや事業再生、財務コンサルティングなど幅広い業務に従事してきた人物です。

 

鬼丸真史 公認会計士の経歴:

公認会計士試験合格後、大手監査法人勤務を経て、財務コンサル会社にて企業オーナーの財務戦略の支援業務を手掛ける。企業やグループの企業価値を上げるため、財務戦略やストラクチャー構築を支援し、これらの実行に伴いM&AのFinancial Advisory、MBO支援、IPOコンサル、同族内事業承継の株価対策、従業員の評価体系の整備等の実行をサポートする。またこれらの業務に付随して発生する財務デューデリジェンスや企業価値評価(Valuation)も多数こなす。

そのIPOを目指すベンチャー企業ではバックオフィスの部門長として、組織構築、スタッフの管理、資本政策の立案、資金調達、主幹事証券および監査法人対応、内部監査責任者等を経験する。

会計業界に戻ってからは再び財務コンサルテーションを手掛け、特にベンチャー企業やスタートアップ支援に力をいれ、ビジネスモデルの壁打ちや資本政策支援などを行っている。

2023年1月から、SAKURA United Solutionに加わった。

 

また、弊グループには「ハイブリッド資金調達」を考案した資金調達支援業務(デッドファイナンス)担当も在籍しております。

 

小澤智裕 資金調達支援業務(デッドファイナンス)担当の経歴:

日本経営士協会経営士補資格保有。慶応義塾大学を卒業後、銀行に入行。営業店7店舗(20年)で融資業務の経験を積み、2店舗では営業店責任者を務める。本部(国際部・金融市場部)勤務15年、香港支店勤務3年。国際部・金融市場業務の専門性を培い、部門長も務めた。

40代まではがむしゃらに銀行業務に邁進し、50代に入ってからは「人生一度きり」「新しいことにチャレンジしたい」と、無謀にも銀行レールを自ら脱線退職した稀有な存在。

中堅中小企業3社(印刷関連製造、物流、自動車部品製造)でCFOを任され、経営企画管理、管理部門マネジメントを経験。融資を審査する側と借入を申し込む側、両サイドの経験を強みに、中小企業・ベンチャー企業の資金調達支援を行なっている。

2020年9月から、SAKURA United Solutionに加わった。

「コロナ借換保証」と「ハイブリッド資金調達」で新たな財務戦略を

私たちは今後さらに、以下の各経営支援サービスを強化してまいります。

 

・財務経営コーチング

・社外CFOサービス

・資本政策サポート

・ハイブリッド資金調達支援

・M&Aマッチング

・財務デューデリジェンス

・内部統制、内部監査

・TOKYO PRO Market(東京プロマーケット)等へのIPO(上場)支援

・ストックオプション制度導入

・事業再生

 

「コロナ借換保証」は、資金繰りに悩む中小企業だけでなく、これを機にさらに会社を成長させ、飛躍させようという成長意欲の高い企業にも有効です。これに「ハイブリッド資金調達」を掛け合わせることで、財務基盤を強化し、会社の成長につながる事業投資を行うことができるようになるでしょう。

 

私たちは今後も、ベンチャー・スタートアップ企業や中堅・中小企業の経営支援体制を強化してまいります。