なぜ経営にはブレーキが必要なのか?

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経営者にとって、アクセルとブレーキを決めるのはとても大切なことです。

 

自社が目指す理想を追って目的を決め、目的を達成するために一年の目標を定める。

「この方向に行くべきだ」というアクセルを定めることです。

 

同時に決めておかなければいけないのは、

「ここまではやるが、ここはやらない」と決めることです。

 

「やらないこと」を決める=ブレーキを定めること

 

これは、事業意欲の旺盛な経営者にとって非常に大切なことです。

 

企業理念や企業行動の規範を決めること。

顧客第一であること。社員第一であること。

 

これらのコンプライアンスを守るというブレーキを具備しなければ、

恐ろしくてアクセルを踏めません。ブレーキがあるからアクセルを踏めるわけです。

 

例えば、取締役会や外部顧問等のメンターによるチェック機関もブレーキになります。

 

経営者である自分が独断で決済できる範囲は、100万円まで。

 

大きな契約については、「役員会で承認を得てから」と判断の留保をします。

一旦留保することによって、冷静な判断をすることができると考えています。

 

アクセルしかついてなかったら、その場で契約書にハンコをついてしまうでしょう。

 

あわせて外部顧問の存在があります。

 

決算前に、必ず顧問に決算書を見せて、一年間の活動の振り返りをします。

顧問に「ここはやめておきなさい」と言われることに関しては、

議論を尽くすにしても、その部分は改めるのです。

 

経営者は、自らのためにブレーキ役を周囲に準備することで

経営活動に安全性を作り、結果として自由自在の経営活動ができるのだと思います。

 

また、新規事業を始めるときは、停止条件を決めてからスタートします。

 

楽観的な経営計画と、悲観的な経営計画。

 

その両面から経営計画を立てます。

 

「この状況に至ったら、事業から撤退する」

 

という停止条件を数値で決めておいてください。

 

事業が100%うまくいくとは限りません。

むしろうまくいかないことの方がほとんどです。

 

うまくいかなければ、その事業をやめてまた次のチャレンジをすれば良い。

問題は、次のチャレンジができなくなるまで状況を悪化させることです。