なぜ優秀なアルバイトを雇う必要があるのか?

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一人の優秀な社員、優秀なアルバイト・パートスタッフを雇用できたことで

経営が好調になるというのは、実はよくあることです。

 

コンビニや飲食店、小売店のような事業であれば尚更そうでしょう。

 

決して多い数ではありませんが、大成功されているコンビニオーナーがいます。

コンビニを10店舗以上展開している猛者のメガフランチャイズオーナーがいるのです。

 

学生時代にコンビニでアルバイトをして、将来コンビニの経営者になろうと決め、

その後フランチャイズ本部に入社し、社員独立制度を利用して独立・成功した

コンビニオーナーのお話をご紹介します。

 

このオーナーの仕事は6つです。

 

①    アルバイト・パートスタッフの採用

②    アルバイトから店長を育成すること

③    店長と定期的に会議をし、店長教育をすること

④    店長たちとウィークデイのリゾートクラブに定期的に遊びに行き、慰労とともに夢を語ること

⑤    毎日お弁当の種類と数量の発注をすること

⑥    新しい店舗を本部から手に入れること

 

他に、本部との交渉、税務申告等で会計事務所との交渉、銀行交渉等々ありますが、

基本的には愛車のベンツに乗って、朝お店をぐるっと回り、

天気予報や近隣のイベントを考えてお弁当の発注をするだけです。

 

コンビニは店舗作り、商品開発、販売促進企画等々、全て本部がやってくれます。

コンビニオーナーのすべきことは、店舗のオペレーションとアルバイトの採用と店長の育成。

 

このオーナーは、

 

「経営者がやらなければいけないことを、本部が半分やってくれるのだから、

本部に利益を半分持っていかれても仕方がない」

 

と割り切っています。

 

新しいビジネスモデルをオリジナルで考えても、相当の割合は失敗する事実があります。

 

例え利益を本部が半分持っていっても、コンビニ本部が確実に儲けさせてくれるなら、

複数店舗運営で十分にビジネス展開対応ができる。

 

店長とアルバイトにオペレーションを任せた一店一店から収益を上げることができるなら、

権利収入のビジネスだと割り切っているわけです。

 

 

そのようにして大成功しているコンビニオーナーのアルバイト採用方法を聞いて、目から鱗でした。

 

昼間の採用は、優秀な主婦のパートスタッフが中心です。

主婦さんは優秀な人が優秀な人を紹介してくれます。

 

夜は全て地元の優秀な大学生のアルバイトです。

お店の近くに優秀な大学があります。

ほとんどが地方から来た、仕送りとバイト収入で

4年間の生活をこなさなければならない学生たちです。

 

働いている学生から友達や後輩を紹介してもらったり、

地域求人誌でアルバイトを集めます。

 

その面接がすごいのです。

 

初めて会ったアルバイト学生候補に、オーナーはこのように話します。

 

「今回は一次面接です。あなたのような将来有望で優秀な学生さんばかりに、

当店はアルバイトとして働いてもらっています。

一次面接は、あなたがこの店で働くかどうか、あなたが選ぶ面接です。

 

優秀で真面目な学生さんばかりのアルバイト。

うちのアルバイト学生は、みなさん苦労しながら、どの方も真面目に勤め上げ、

立派な会社に就職していきます。

 

真面目に働けば、成功のチャットを得る、そういう優秀なアルバイトばかりが卒業していきました。

 

あなたも真剣に勉強とバイトを両立させて大学を卒業し、どうぞ成功してください。

 

そう決めたら、複数のバイトを持ってはいけません。

うちのコンビニの仕事で、残りの学生の期間を卒業まで

あなたの必要な資金全てを叩き出してください。

あなたが月々必要な資金は全てこの店から報酬を提供するようにします。

 

あなたの一ケ月に必要な資金を計算しましょう。

あなたが毎月送られてくる仕送りの金額を教えてください。

その差額が月々これだけの金額ですね。この金額を叩き出すためには、

アルバイトとして週○時間は働かなければいけません。

この店でそれだけ働く枠があるか?これから確認します。

 

あるようです。既存のバイト君と多少の調整をさせてもらいます。

この店はあなたと同じような真面目なバイト君ばかりです。

あなたが無責任なことをすると、他のバイト君が迷惑します。

一回決めたシフトは、絶対守ってください。みんな平等です。

クリスマスイブだろうとお正月だろうと、順番で勤務シフトを決めていきますから、

それに対してあなたは責任を持って対応しなければいけません。

それができますか?できなければ、お互いに不幸になりますからやめましょう。

 

できますね。了解しました。では、これから二次面接に進みましょう」

 

二次面接は極めて事務的なお話で終始します。

ここまできたら、このオーナーは採用するかどうか、もう決めています。

 

コンビニ店舗が儲かるか儲からないかの分岐点は、一日当たりの売上。

その次に、大事なことは人件費です。

夜一人の信用できるアルバイトで店を任せられるかどうかなのです。

 

夜アルバイトに一人で任せると、アルバイト自身の万引きが恐ろしい。

来るか来ないかわからない不安定なアルバイトだと、

どうしても店長は複数のアルバイトを雇うことになります。

 

この話を伺ってから時間が経っていますので、

今もこの面接方法をしているかどうかはわかりません。

きっと様々な改善がなされているでしょう。

 

ただこの採用面接のやり方は、働く側と働いてもらう側の関係の

正しい真理があるような気がするのです。