50代のうちに知っておきたい「ビジネスと人生の整え方」(井上一生 著)を出版

2023年1月19日に配信しましたプレスリリース「事業承継時期を迎える中小企業オーナーのための一冊 50代のうちに知っておきたい『ビジネスと人生の整え方』を出版」のとおり、弊グループ代表・井上一生の新刊が出版されました。事業承継時期を迎える中小企業オーナーのために新たに執筆され、書籍では、なぜ会社を伸ばしていくのか。経営者の役割と仕事とは何なのか。85を過ぎてもカッコいいビジネスパースンであるための12ヶ条、などがわかりやすく解説されています。本稿では、その一部を特別に公開していますのでぜひご購読いただければ幸いです。

ビジネス人生を振り返るとともに、会社と人生の未来に意識を向ける機会を

自らのビジネス人生を振り返りますと、

 

食えるようになりたいと、もがき右往左往した30代。

 

自分なりのオリジナル、差別化のために奔走した40代。

 

まがりなりにも食えるようにはなったが、より大きく、より多様にと、もっと新しい展開をと我欲に振り回され停滞した50代。

 

少しお金も回り始め、業界のなかで中堅と呼ばれ、根拠もない自信を深める。実は成長するのも、しくじって消えていくのも大きな岐路が50代ではないかなと思うのです。

 

60代になって、やっと世の中のこと、人様のことにお役立ちするなかで自分の浮かぶ背も見える、達観できる糸口が見え始めました。

 

現代は、先行きの見えにくい時代といわれます。そんな時代だからこそ、改めて知っておきたいのが、物事の原理原則や普遍的な真理です。過去の偉人たちや数々の事業・会社を立ち上げ、成功させてきた創業経営者たちの言葉には、そんな原理原則と真理がたくさん含まれています。

 

本書には、古典や近年のビジネス書、動画コンテンツ、また私がこれまで直接お会いしてきたメンターの方々の言葉を私なりの感性で選び、まとめ、コメントを加えています。ビジネスや人生の格言に触れながら、ご自身のビジネスと人生のデトックスをしていただくヒントになれば、筆者としてこれほど嬉しいことはありません。

 

(まえがきより)

50代のうちに知っておきたい「ビジネスと人生の整え方」の目次

本書は、以下の目次で構成されています。

 

まえがき

 

第1章「50代社長なら知っておきたい経営マインド」

 

●ベンチャー魂!やらまいか!

●起業家・経営者なら心に留めておきたい「真のリーダーの心得10ヶ条」

●餞(はなむけ)の言葉に代えて

●プロになるために、若手に伝えなければならないこと

●「吾唯足知(われ、ただ足るを知る)」経営者として成功を目指すとはなにか

●次世代に伝えておきたい座右の銘や格言

 

第2章「常に終わりに意識を向ける」

 

●命はすべてつながっている宇宙のエネルギー 〜起業人と承継する人たちへ

●メメントモリ!死を忘れるな!

●今のミッションを生き抜く

●ビジネスの生命、経営者の人生

●自分の命と会社の命をわける

●何のために生きるのか。そして、何のために会社を伸ばすのか

 

第3章「アンリタイヤー(引退しない生涯現役)という人生」

 

●自らの事業に専念する

●事業家の夢は、夢を見ることを許される事業家になること

●人材コンサルタントが選んだ「注目成長業界3選」

●経営者の役割と仕事

●経営には「メンター」「財務経営の家庭教師」「BPOスタッフ」が不可欠

●金融機関との付き合い方を理解し、まずは「資金の課題」を解決する仕組みをつくる

●85を過ぎてもカッコいいビジネスパースンであるための12ヶ条

執筆・出版を経営者の習慣にする

経営者は、会社の規模に関わらず常に忙殺され、毎日を忙しく過ごしています。そんな多忙な中でも、冷静に自社や自分自身の過去を振り返り、現状を把握し、未来を描く時間を確保すること必要なのではないでしょうか。

 

日記やブログ、note、各種SNSなど、日々の仕事を書き留めたり情報発信する方法は数多あります。中でも出版は、本という手に取れる成果物ができ上がり、またAmazonで未来のお客様や社員に自社を発見していただける機会にもなり得る日々の記録・情報発信の方法です。

 

毎日メールをチェックしたり、日報を確認したり、顔を洗って歯を磨くように、なにかを執筆することを習慣化すると、無理なく継続的な情報発信ができるでしょう。頭の中で考えていることを文章化することで、自らの考えを客体化し、冷静に見る機会にもなります。

 

そんな習慣を経営者として持つことは、会社の成長につながり、人間としての成長にもつながると思うのです。今後も、執筆を通じて中小企業支援の実行、及び中小企業の持続・発展に貢献してまいります。

85を過ぎてもカッコいいビジネスパースンであるための12ヶ条

【健康がすべて】

健康第一ではない。健康がすべて。健康維持をすべてに最優先にすべき。

 

〜そのためには、疑問や不安を感じたとき、すぐその名医を探して、尋ねる努力をしなければならない。健康寿命指数とは医者と会った回数をいう。医者と親しめ。

(辻本郷会計事務所の本郷先生から教えていただきました)

 

〜同じ国家医師免許ホルダーでも、専門領域のパフォーマンスは、まったく異なる。

1ヶ月2ヶ月待ってでも、飛行機に乗ってでも専門医の門を叩け!

 

【知力】

どんなに往時ハイパフォーマンスの人でも、知力や記憶力は若い頃からすれば劣化している。現実を受け入れよ!自分、他人の記憶や知力を過信してはいけない。

 

【若い人に頼め】

すべてを自分で一人でやろうとするな。記憶力劣化はデジタルで補強せよ。若い人からデジタルや感性、時流を謙虚に学ぶ。手伝ってもらえ。若い人、クラウドワーカーに弱点を支えてもらえ。

 

【読書】

ビジネスが複雑化している現代。経済やビジネスだけでなく、哲学や芸術、歴史などの幅広い教養を身につけ、著者と対話し、偉大な先人の思考のプロセスや失敗体験を知る。

脳のなかの情報のストックを増やし、思考力、アイデア、課題発見と解決力を身につけよ。

 

【学び】

「壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず」(佐藤一斎)

毎日の読書と学習は、頭脳を鍛え、心と人格を養う。

 

【自動に学ぶ環境を】

月に数回。勉強会、読書会、習い事、メンターやリーダーについて学ぶ。忙しいから学ぶことを習慣化できない。仲間をつくり、ときにお金を払い、ウェブ環境のメンターをつけよ。

 

【週1以上の運動習慣を】

道場のクラスやパーソナルトレーニングを頼み、週1回以上予定を定め、運動習慣をスケジュール化しなければならない。

 

【ギアをシフトダウンせよ。週1在宅仕事日を】

ウェブ環境で仕事はほとんどできる。週1日在宅作業日を決めて、仕事が過剰な累積でストレスを溜めないように。

 

【基本生活】

タンパク質、ビタミン、ミネラル、脂質。バランスある栄養摂取、入浴、睡眠にこだわり、学び、習慣に。

 

【週2日の休肝日を】

酒が好きだから休肝日を。できない愛飲家は、一生酒の飲めない身体になる。

〜無類の酒飲みが、ある日「酒を飲んだら死にますよ」と医者にいわれて、禁酒を徹底したら、今度はうつ病になって、自殺してしまった友人がいます。

 

【人それぞれ】

カッコいいビジネス人生なんてカッコつけたくない。面白いと思ったものに、這いつくばってもチャレンジしていく。だれかに何んかの役に立てばと思いながら。人それぞれに、自分を生きていけばいいじゃないかな。(川中凱雄さんから教えていただきました)

 

【謙虚たれ!】

偉大なる見えない力の存在を観じ畏敬し、その働きの理に身を任す。

時が来たら道を後進に託す。

最後は、「小事を気にせず、流れる雲のごとし」(荻生徂徠)

 

55歳以上の熟年ビジネスパースンが、気をつければ85歳を過ぎてもカッコ良くビジネス人生を送ることのできるコツを考え、言語化してみました。

 

社会に出て、見習い期間を過ぎて、社会に初めてお役に立つのが、25歳として。55歳までで30年。人によっては家庭生活、子育ての30年。そして、55歳から85歳までの30年。この30年は、人の真価を決める30年だと思います。

 

弊社の役員に、オリックスの元副社長の川中凱雄さんがいらっしゃいます。ご年齢は80歳過ぎです。しかし、強烈なビジネスパフォーマンスです。弊社の弱い悪い企業風土を叩きのめしていただいています。さまざまなことを、学ばせていただいています。本当に感謝しています。

 

川中さんのように、85歳過ぎまで働けるカッコいいジジイになるために。後進の方々の邪魔者にならないために。そのための心がけを、みなさんで編纂できたら。今、私の頭に浮かぶこと、尊敬する友人数人にお言葉をいただき、まとめてみました。読者のみなさんも、続きがありましたらお言葉をください。川中さんに監修していただきたかったのですが、「カッコいい話は、自分にはできない。監修は辞退させて」とのことで。そんなあり方も、またカッコいいですね。